国が認めた借金救済制度「債務整理」をした後の影響は?クレジットカードや車、家がどうなるかチェック!

「借金を減らせると聞いた。法的な方法で借金減額ができる債務整理に興味がある!」債務整理は借金の減額や免除がかなう可能性がある手続きで、法律に則って進められる方法なので、借金悩みを持っている人にはかなり魅力的なものではないでしょうか。

しかし、借金を抱えている方にとって良いこと尽くめに思えますが、債務整理にはメリットもあればデメリットもあります。任意整理、個人再生、自己破産のそれぞれの手続ををするとその後どうなるか知ってしますか?

実は、信用情報機関に事故情報が登録されて、新規ローンが組めなかったり、クレジットカードが使えないなど生活面で不便に感じるなどのデメリットもあるのです!

債務整理をする瞬間のことだけ考えるのではなく、その後の生活への影響を考えないと、「債務整理しなければよかった!」となりかねません。

債務整理をするとどうなるのか?メリットとデメリットを両方を詳しく確認して、債務整理を成功させて後悔ない生活を遅れるようにしましょう。

この記事で解決するのは次のような疑問です。

  • 国が認めた借金救済制度ってなに?怪しい?詐欺?
  • 借金救済制度って本当に減額できるの?費用は無料?
  • ブラックリストに載ってても国が認めた借金救済制度は使える?

詳しくご紹介します。

債務整理の手続きは主に3つ!任意整理、個人再生、自己破産それぞれの特徴やメリットは?

多額の借金を抱え返済が困難な場合、債務者を救済する方法として債務整理があります。

債務整理は、国が認めた借金救済措置とも言われています。
  • 任意整理
  • 個人再生
  • 自己破産

この3つが主な手続きとなります。詳しく見ていきましょう。

【任意整理】

特徴 将来利息がカットされ元金のみ返済する。
メリット 返済が楽になる。住宅や車は処分の対象外。
相場 1社あたり弁護士費用5万~15万円ほど

【個人再生】

特徴 5,000万円までの借金を1/5まで減額できる。
メリット 住宅ローン特則でマイホームは残せる。返済が楽になる。
相場 弁護士費用、裁判所費用合わせて50万~60万円ほど。

【自己破産】

特徴 裁判所に認められると借金の返済が免除される。
メリット 借金から解放される。
相場 弁護士費用、裁判所費用合わせて30万~80万円以上。(同時廃止、少額管財事件、管財事件で費用は変わります)

どんな人が向いている?種類別に解説

【任意整理】

  • 借金は多くないが利息が圧迫している(クレジットカードのリボ払い)
  • 裁判所を通さず借金を整理したい
  • 住宅、車のローンがある(整理の対象から外せば処分されない)
  • 完済できる収入がある

【個人再生】

  • 借金を元金を含めて減額したい
  • マイホームは残したい
  • 借金の原因が浪費やギャンブルである
  • 自己破産のように多くの財産を処分したくない
  • 完済できる収入がある

【自己破産】

  • 返済するほど収入がない
  • 返済せず人生をやり直したい
  • 借金の原因が浪費やギャンブル以外

お金をかけない方法として「特定調停」がある

上記の債務整理は弁護士や司法書士のサポートが必要であり、それにともない費用もかかります。特定調停は費用をかけずに借金の減額ができます。

特徴 簡易裁判所に仲裁になってもらい、債務者と債権者が話合いで借金減額を決める。 必要種類の作成など自身で行う必要がある。
メリット 専門家に払う費用を抑えらる。フットワークが軽い方に向いている。
相場 1社あたり500~1,000円程、その他切手代など。
費用が安い高い、自身の借金はどの債務整理が向いている?住宅や財産は残せるか?状況に応じてじっくり考えてから決定しましょう。

債務整理をしたらその後どうなる?避けられない債務整理のデメリットとは?

国が認めた借金救済制度である「債務整理」は大きなメリットもありますが、生活する上で不便と感じるデメリットもあります。

必ず信用情報機関に事故情報は登録される

債務整理(特定調停を含む)をすると、借金を整理したことが信用情報機関に事故情報として登録されます。いわゆる、ブラックリスト入りということです。

【ブラックリスト掲載期間】

  • 任意整理…5年
  • 個人再生…5~10年
  • 自己破産…5~10年
  • 特定調停…5年

事故情報が登録されている間は、今までの生活とは異なります。

クレジットカードの利用はどうなる?

ブラックリスト入りになると、使っていた(債務整理をした)クレジットカードは強制解約になり、利用できなくなります。

また、複数枚クレジットカードを持っていても事故情報は定期的にチェックされますので、更新できずいずれは使えなくなります。

新しく申し込むには、事故情報が登録抹消されるまで(掲載期間が過ぎるまで)待たないといけません。

クレジットカードの代替策として

  • デビットカード
  • 家族カードの利用
  • プリペイドカード

どうしてもクレジットカード同様の機能を使いたい時に検討してみてください。

その他のデメリット

  • 新規ローンが組めない(全て)
  • 官報に氏名や住所個人情報が掲載される(個人再生、自己破産)
  • 職業の制限がある、士業などに就けない(自己破産)
  • 住宅、車、貯蓄、家財の没収(自己破産)
  • 現金は決められた額しか持てない(自己破産)

近い将来、住宅ローンや教育ローンを組む計画がある方は債務整理の時期をずらすなど注意しましょう。

官報の掲載されても一般の人は、ほとんど閲覧しませんので周りにバレる心配はいりません。

家族に迷惑をかけることはほとんどない!保証人になっていたら注意!

債務整理のデメリットやクレジットカードの利用停止は、債務者だけのものです。家族に影響が及ぶ心配はいりません。

ただし、家族が借金の保証人になっていれば支払いの請求が家族にいく可能性があります。

任意整理は整理する借金を選べますので、保証人がいる場合は整理の対象から外すことができます。

債務整理を行う注意点とは?

ここまで読んで債務整理に興味を持ったという方もいるでしょう。ですが債務整理を検討するなら覚えておくべき注意点があります。

家族に秘密にすることは難しい

家族にバレずに債務整理をしたいという方もいるでしょう。個人再生や自己破産は裁判所からの通知で家族に知られる可能性があります。秘密にするよりも素直に話し、理解してもらいましょう。

同居家族がいて自己破産をする場合は、住宅を没収後の家など話合いが必要になります。家族の協力も必要不可欠です。

任意整理、個人再生は安定した収入が条件

先にお伝えした通り、任意整理や個人再生は借金が減額され支払い金が3~5年と延長されます。仕事を継続して安定した収入が約束となります。

職を転々とせず長続きさせ完済を目指しましょう。

専門家に依頼しないと難しい

任意整理は、直接債権者と和解交渉を行い個人でも手続きができます。ですが、引き直し計算や慣れない交渉事で失敗に終わる可能性もあります。

失敗しないためには、弁護士や司法書士のサポートや協力が重要です。任意整理に限らず、債務整理は専門家へ依頼しましょう。

債務整理の悩みや不安は弁護士や司法書士に相談できる

債務整理は専門知識や経験豊富な弁護士や司法書士に依頼しましょう。費用はかかりますが、それ以上のメリットを感じられます。

債務整理を得意とする法律事務所を選べばスムーズに進めはずです!

  • 無料相談実施
  • 取り立てが止まる
  • 着手金無料
  • 費用の分割支払い、後払い
  • 法テラス制度の利用

費用の不安やデメリットの対処法など心配事はたくさんあるでしょう。債務整理に関してのお悩みは、専門家に相談すれば解決策が見つけられるはずです。些細なことでも相談できる相性の良い専門家を見つけるとベストです!

債務整理はデメリット以上にメリットが大きい!借金の状況に合わせて選んで

債務整理をすると、その後さまざまなデメリットがあると説明しました。ですが、借金で苦しんでいる切迫した状況から抜け出せると思えば、メリットの方が大きいと感じます。

自身の借金の状況や債務整理後の生活を思い浮かべてじっくり検討しましょう。1人で決められない方は、弁護士や司法書士に一度相談してみませんか。

新たな人生を踏み出せるきっかけとして、勇気を持って行動してみましょう。